アドレック製品の開発秘話
無線デジタルトルクレンチ
「プロレンチ」
製造支援・履歴管理システム
「デジプロマスタ」
自社製品を持ちたかった
代表取締役 渡邊
アドレックは渡邊製作所の自社製品開発部門として立ち上げた企業です。意味は「Dream Create」。私たちの「自社製品を作る」という夢が込められています。当時は企業を探すときに電話帳を使っていたので「A」をつけてAdrec。常務の五十嵐が考えてくれました。
渡邊製作所では金属加工全般を行っているのですが、その中の一つがトルクレンチの部品加工でした。トルクレンチを作る技術をそもそも持っていたわけです。
ただ、それはお客様の製品なので、私たちが勝手に作ってはいけません。
そのため、まずは弊社がトルクレンチを作って良いかどうかをお客様に相談するところから始めました。「バッティングしないこと」を条件に製造の許可をいただき、プロレンチの開発がスタートしました。
開発を始めてから物になるまで時間がかかり、さらに物ができても売るのが大変でした。
弊社は大手企業との取引が多いことや自社でもトルクレンチを使う機会が多いため、ユーザーのリアルな声を聞くことができます。そこで出てきたのが「作業履歴を残したい」という要望でした。
それを実現するために「デジタルトルクレンチ」の開発を行うのですが、機械加工は出来ても、電子基板やシステム周りのノウハウがなく、苦労しました。
他社製が999回の締付結果を記憶できるのであれば、弊社はさらに多い6,000件出来るようにしたり、LEDランプ、ブザー、バイブレーションと通知機能を豊富にしてみたりと工夫しながら一歩一歩進めて行きました。
常務取締役 五十嵐
無線通信を取り入れたことで製品の幅が広がる
代表取締役 渡邊
ブレイクスルーは無線の開発ですね。
初めは有線だったのですが、展示会で大手重工業様から「無線のものを作ってくれたら買いたい」という話をいただいたことがきっかけで、無線通信ができるトルクレンチの開発をはじめました。完成まで2年かかりましたが、弊社としては大きな飛躍になりました。
無線ができると、あれもできるし、これもできると色々と欲が出てきます。
お客様の要望は「作業履歴の管理」なので、トルクレンチを使うすべての作業履歴を管理できるようにしてみようとうことで、「デジプロマスタ」の開発がスタートしました。
デジプロマスタは弊社オリジナルの製造支援システムで、プロレンチと連携することが出来ます。プロレンチ以外の、例えばマイクロメーターからの測定値も取得できます。これにより「記録して、検査表を出す」ところまで全て自動化できるようになりました。
デジプロマスタが出来たことで「作業履歴の管理」から一歩抜け出した感じがありましたね。
これまではトルクレンチの締付履歴を残すという小さい範囲しかできませんでしたが、トルクレンチ以外の履歴の管理やモニターを使った作業指示まで、何でもできるようになりました。
実際、弊社でも使っているのですが、作業履歴の管理はもちろん、作業時間の短縮や作業ミスも減少し、工場として生産性が向上しました。ご導入いただいたお客様にも満足していただき、本当に良い製品ができたと思っています。
これまでは開発に力を集中して来ましたが、これからは販売やお客様の更なる要望を聴き込むことにも力を注いで行きます。トルクレンチを使うような組立作業や作業全体の効率化でお悩みでしたらぜひアドレックにご相談ください。
常務取締役 五十嵐
アドレック製品について
アドレックは無線デジタルトルクレンチ「プロレンチ」と製造支援ソフト「デジプロマスタ」を軸に、製造履歴の管理から作業効率の向上まで、製造に関するさまざまな課題解決を行っています。
プロレンチ:無線を搭載した次世代トルクレンチで、作業履歴の自動取得や規定トルクの自動変更はもちろん、規定トルクに達したときの通知機能も充実。リアルタイムで角度とトルクを測れるなど、多くの機能を持っています。
デジプロマスタ:作業指示、作業履歴の取得、さまざまなツールとの連携など可能にするソフトです。DXを実現したい方におすすめです。