デジタルトルクレンチの選び方

デジタルトルクレンチの選び方

デジタルトルクレンチには、トルク値を測定することしかできないものから、合否判定機能や、測定結果を保存できたり、無線を使って、パソコンやPLCで受信するタイプのものまであり、機能は千差万別です。

まずは使用用途をきちんと明確にし、必要な機能を検討する必要があります。

デジタルトルクレンチに求められる機能

デジタルトルクレンチはトルク値をデジタルで表示する以外にも、様々な機能があります。デジタルトルクレンチで何ができるかを知った上で、どの機能が必要か検討してみてください。

  • トルク値の表示機能
  • 合否判定機能(音やLED等による通知機能)
  • ポカヨケ機能、もしくはポカヨケ装置との連携
  • 締付データの保存機能
  • 無線を使ってパソコン、タブレットやPLCとの連携機能
プロレンチ デモ機器

目的に合わせたデジタルトルクレンチの選び方

生産ラインで使用する場合、デジタルトルクレンチは単体で使用するよりも、無線を使ってパソコン、タブレットやPLCと連携して使われるケースが一般的です。

トルク管理はもちろんのこと、作業支援システムやポカヨケシステムと連携し、締め忘れを防止したり、作業記録を保存し、作業チェック表等の作成作業の軽減にも利用することが可能です。

デジタルトルクレンチを導入する際は、どのように使うか、目的を明確にする必要があります。

1.単純に正確なトルク値を知りたいだけの場合

ただ単発的に締め付けた時のトルク値を知りたい、もしくは、より正確なトルクで締め付けたい場合は、ホームセンターで売られているような、安価なもので問題ありません。

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2.より正確なトルク管理を行いたい

合否判定機能付きを選びましょう。

合否判定とは、あらかじめ下限、上限トルクを設定し、締付結果がその範囲内かどうかを音やLED、振動モーターで知らせてくれる機能です。

実測値で合否判定するので、トルク管理の精度は向上します。

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3.締付データを保存したい

屋外でパソコン等が使えない場合はトルクレンチ本体に保存できるタイプを選びましょう。
少ないものは数件、多いものは6,000件保存できるものがあります。締結作業の本数分保存できるものを選びましょう。

屋内でパソコン等が使える場合は無線式が便利です。締付結果が受信機を通して、パソコン等へ送信されます。
無線の種類は、wifi、ZigBee、Bluetooth等があります。社内の無線環境やパソコンとの距離に応じて選択します。

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4.締め忘れを防ぎたい

無線に対応し、パソコンを利用した専用ソフト、もしくはカウント機能付き受信機があるものを選びます。

ソフトを自社で構築したい場合は無線通信のAPIが公開されているものを選びます。

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回数カウントについては、締め終わった部位を再度締める場合もあり、カウントが合わなくなる場合があります。
その場合、どのくらいトルクレンチを回したか角度を計測し、角度が振れなかったときはカウントしない、といった機能付きのトルクレンチもあります。

また、単に締め忘れだけを防ぐ場合、既存のアナログトルクレンチに専用無線装置を付け、トルクアップ信号を受信して回数を管理する場合もあります。
ただしこの場合、トルク管理の精度はデジタルよりも悪くなります。

5.使用するトルクレンチの本数を減らしたい

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アナログトルクレンチは1つの規定トルクに設定されているため、規定トルク分(ボルトのサイズ分)のトルクレンチが必要になります。

デジタルの場合、複数個の設定を持てるものであれば、設定を手動で切り替えて使うことにより、本数を減らすことが可能です。

また製造支援ソフトと連動してトルクレンチの設定を変更できるものであれば、トルクレンチの設定は自動で変更されます。

製造支援ソフトは、ほとんどのソフトで締付回数をカウントし、締め忘れ等ポカヨケにも対応していますが、工程に応じてトルクレンチの設定を自動変更する機能を持つものは、多くありません。

6.既存生産ラインと連動させ、作業効率を良くしたり、ポカヨケをしたい

ほとんどの既存生産ラインはPLCで制御されています。
PLCと連携する場合、シリアル通信可能な無線受信機が必要になります。

シリアル通信でトルクレンチへコマンドを送ったり、締付結果を取得し、生産ラインを制御します。

7.エクセルにトルク値を自動で入力したい

キーボード入力に対応しているものを選択します。
ほとんどの場合がBluetooth通信でキーボード入力を行っています。(一部のBluetoothバージョンのみ対応)

ただし、この場合、トルクレンチの設定をすることが出来なくなるので、単一作業(同じ規定トルク)の場合のみ有効です。

もしくは、通信APIが公開されているものであれば、VBA(マクロ)を使って構築することも可能です。
この場合、トルクレンチの設定も可能なので、複数工程作業にも対応できます。

エクセルに直接締付結果を入力できれば、入力の手間を省くことができます。

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すべての機能を保有しているアドレックのプロレンチ

プロレンチはアドレックが開発した無線機能付きデジタルトルクレンチです。正確なトルク値の表示、充実した通知機能、パソコンや他の設備との連動など、生産効率を上げるための機能を実装した次世代のデジタルトルクレチです。

ハイスペックなデジタルトルクレンチをお探しでしたら、ぜひご検討ください。

製品の概要と紹介

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